こういうの書こうとするとついついカッコつけて小難しい本ばかり並べてしまいがちで良くないので、逆に本屋でレジに持って行くのが恥ずかしかった順に紹介します。
1.ネオ高等遊民『一度読んだら絶対に忘れない哲学の教科書』
ダントツで一番恥ずかしい。恥ずかしさのあまりレジに持って行くことを断念しkindleで購入。
これほど読んでいることが絶対にバレたくないタイトルの本は「7日間でハッキングをはじめる本」以来かもしれない。
ちなみに中身はめちゃくちゃ良い。多分哲学にそこそこ詳しい人でもある程度は楽しめると思う。著者の少し独特な視点から一つのストーリーとして古代から現代までの哲学者たちが整理されている。
各哲学者に割り当てられる紙面の量が絶妙で、その人の問題意識のエッセンスはしっかりと捉えつつ、歴史の全体像を余裕を持って把握できる短さに収まっている。
超おすすめです。ぜひ堂々とレジに持っていってください。
2.テンプル・グランディン『ビジュアル・シンカー』
これ恥ずかしいと思うのは美大生だからだろうか。なんか「私もビジュアルシンカーなのかも!」と思ってそうなのが恥ずかしいんだろうか。
いずれにしても中身がかなり怪しくて途中で読むのをやめてしまった。著者自身ビジュアルシンカーであると明言しており、ビジュアルシンカーの立場に寄った研究結果がつまみつまみ紹介されていく内容で、冷静に既存研究を整理したりすることもないので正直ポジショントークとしか思えなかった。
あと私は数式を幾何的ないし物理的な意味に置き換えて理解するからこの本に則れば多分ビジュアルシンカーに分類されるんだけど、言語化能力に不自由を感じたこともないから全然直観にそぐわなかった。
3.阿部幸大『まったく新しいアカデミックライティングの教科書』
タイトルは別に恥ずかしくないんだけど、帯にデカデカと「東大・京大で1番読まれている本」って書いてあってかなり嫌だった。
去年取ってた言語学の授業でコメントシートにイキった長文を書いたら「何言ってるのかわからん。アカデミックライティング勉強しろ」と一蹴され悔しい思いをしたことを思い出し購入。
前書きから著者アカデミックライティング絶対わからせるマンのアカデミックライティング絶対わからせる覚悟が感じられて凄い。技術面でも精神面でも、論説文を書こうとする人の背中を強く押してくれる。レポートが書きたくなる一冊だった。
後半の方で著者自身の人生経験を踏まえて人文科学研究の意義を考察するみたいな章があるのだが、ここは現代アートなどにも通じてくる話で、美術大学生ならではの視点から読めると思う。
4.『基幹講座物理学 力学』
ここら辺から全然恥ずかしくないが、3年生にもなって力学をやっているので少し恥ずかしい。(院試勉強のために初心に帰ろうと思って読んだ)
言わずと知れた良書。
5.甘利俊一『情報理論』
本当に全然恥ずかしくない。中身もめちゃくちゃ面白い。教科書というより読み物。ほぼ高校数学だけで読める。全理系におすすめ
6.國分功一郎『中動態の世界』
多分ダサい順にしてなかったら一番に書いていた。副題「意志と責任の考古学」のとおり、言語の歴史から遺志や責任といった概念がどのように生まれたのかを考察する内容。個人的にはデリダへの強烈な批判が印象に残った。
多分今後この本に触発された内容の記事を一本くらいは書くと思う。